かんきつの種類と旬

おなじみの温州みかんや不知火(デコポン)・伊予柑に
話題の「紅まどんな」や「甘平(かんぺい)」などの新品種たち。

あなたはいくつ食べたことがありますか?

食味・食感などの特徴や旬の時期が異なる豊富なバリエーションを持つ愛媛の柑橘類。
柑橘類の生産量は全国第1位であることから愛媛県は「かんきつ王国」と呼ばれています。

旬の柑橘たち

とろけるゼリーな新食感!

紅まどんな

出荷時期
11月下旬から1月上旬まで

なめらかジューシー。ギフトとしても大人気!
「柑橘王国」愛媛の誇る、話題の自信作です。

​愛媛県が育成した新品種で、愛媛県内でのみ生産されています。
驚きの皮の薄さと、口の中でゼリーのようになめらかにとろける果肉と美味しさが魅力の柑橘です。果皮が薄くてデリケートなため、果実に雨が当たらないよう施設栽培や袋かけをして大切に育てられている、まさに柑橘の「マドンナ」です。

【おいしい食べ方】
袋が非常にやわらかい品種のためナイフでカットしてお食べください。
※ 糖度・外観・酸度の品質基準をクリアしたものが紅まどんなとして出荷されます。
「紅まどんな」はJA全農えひめの登録商標です。(品種名は「愛媛果試第28号」です)
大ヒット作“紅まどんな”をはじめ、
愛媛県産柑橘の「品種開発秘話」をご紹介。
中晩柑は、成熟に時間がかかるため
新品種ができるのは、ほとんどが突然変異でした。
『昭和50年代までは、まだ品種育成が行われておらず、今のような新品種は、ほとんどありませんでした。なぜなら“桃栗3年、柿8年、柚子は16年”と我々は言っていますが、中晩柑は、成熟に時間がかかるため新品種ができるのは、ほとんどが突然変異だったからです。 それが昭和53年に、単胚性の「清見」が登場してからは多くの新品種が出てくるようになりました。そんな中、1990年に紅まどんなの初成りができました。最初は小さかったのですが、接ぎ木をして育成したところ、味・食感が良く、種がなく食べやすい品種だとわかりました。両親を超える品質のものは、なかなかできないのですが紅まどんなは、飛びぬけて良かったと思います。品種として優れているところは、中晩柑としては世界的にみても成熟が早く、年内に収穫できるところです。 お歳暮ギフトとして人気商品になったのも、この成熟の早さがあったからだと思います。

ここ数年で、紅まどんなの評価が高まっていることも開発に携わった1人として喜んでいると話す、愛媛県農林水産研究所の職員さん。このように、味や形はもちろん、売れる時期や作りやすさなど作り手のことを考えながら、長い年月をかけて品種開発は行われているのです。

「こたつにみかん」冬の定番柑橘

温州みかん

出荷時期
温室みかん:6月上旬から9月下旬
露地みかん:10月上旬から1月下旬

ビタミンCが豊富なので、
肌荒れや風邪予防に効果的。
冬にぴったりの定番柑橘です

​「温州みかん」は、柑橘王国・愛媛を代表する柑橘です。太陽の光と潮風をいっぱいに浴びて育った愛媛の温州みかんは甘さと酸味のバランスが絶妙で、万人に愛されている柑橘です。
6月~9月頃に出回る「温室みかん」も栽培されています。

【おいしい食べ方】
温州みかんの人気のひとつは、食べやすさ。
皮が簡単に手でむけて種もないので房ごと食べられます。
果実が扁平で、ヘタの部分が細く色の濃いものほど美味しいといわれています。

オレンジと温州みかんの
ステキな出会い

はれひめ

出荷時期
11月下旬から1月上旬まで

オレンジの爽やかな香り・
風味はそのままに
温州みかんの食べやすさをプラス!

日本一の「はれひめ」産地でもある愛媛県。
食べやすいみかんタイプの品種として誕生した「はれひめ」は秋晴れの日が多く、雨量の少ない年ほど美味しさが増します。
果肉はやわらかくジューシーで、みかんとは違った甘さをお楽しみください。

【おいしい食べ方】
皮はみかんよりやや厚めですが、柔らかいので手で簡単にむけます。
種もほとんどないので食べやすい柑橘です。

凸(デコ)が目印の個性派柑橘

不知火(デコポン)

出荷時期
2月中旬から4月下旬まで

冬から春まで、出荷期間が長い
ロングセラー柑橘。濃厚な甘みと
ほどよい酸味がある人気モノです。

ポンカンと清見を交配して生まれた品種です。
上部の凸が目印の特徴的な「不知火(デコポン)」ですが、凸がないものもあります。
これは、開花期の昼夜の温度差によるもので、凸の有無にかかわらず、その味は変わりません。
ずっしりと果肉がつまり、濃厚な甘みと程よい酸味が特徴ですが、特に春の完熟物は、甘味が増す一方で、酸味が下がり、食味も一層良くなります。

【おいしい食べ方】
見た目はゴツゴツしていますが、手で簡単にむけます。
種もほとんどなく袋ごと食べられます。
食味がよく、食べごたえのある果実です。

香り・色・味わい…全てが濃厚!

せとか

出荷時期
1月下旬から3月下旬まで
(2月はハウス栽培、3月からは露地栽培)

すべてがギューーーっと
濃縮された柑橘。

「せとか」は、「清見」と、高糖度系の「アンコール」、さらに「マーコット」を交配したことで、各品種の長所が最大限に引き出された優良品種です。
愛媛県のせとかの生産量は、日本全国の約8割を占めています。
そのずっしり詰まった果肉はやわらかく、とろけるような濃厚な甘みと、まったりとしたコクがあるのが特徴です。

【おいしい食べ方】
手で簡単に皮がむけて、種もほとんどないので袋ごと食べられます。
皮が薄くてむきにくい場合は、オレンジのようにカットしてもOK。

“伊予の国”の代表作

宮内伊予柑

出荷時期
1月上旬から3月下旬まで
(2月上旬以降が特に食べ頃です)

口いっぱいに広がる爽やかな香りと
ジューシーな味わい。

その昔、愛媛県は「伊予の国」と呼ばれていました。
その名を取って命名されたのが伊予柑です。愛媛県の生産量は、日本全国の約9割を占めています。
皮をむいた瞬間に、甘酸っぱいさわやかな香りに包まれます。
甘さ重視の品種とは違うタイプの柑橘で、ジューシーでビタミンが豊富な果実です。お風呂上りやスポーツ後にもオススメです。

【おいしい食べ方】
皮は手でむくこともできますが、むきにくい場合はナイフで切れ目を入れてからむきます。中の袋もむいて、果肉だけ取り出して食べます。
滴るほど果汁たっぷりなので、ジュースにもおすすめです。
大きさ 酸味と甘味のバランスの秘訣①
宮内伊予柑は、小さいほど酸味が強く、大きくなるにつれて、甘味とのバランスが良くなってきます。
ゴロンと大きくなった宮内伊予柑は美味しさの証でもあるのです。
貯蔵 酸味と甘味のバランスの秘訣②
収穫された宮内伊予柑は、すぐに出荷せず一定の温度を保った貯蔵庫に運ばれます。その中で寝かせることで、甘さと赤みが増し、見た目も味も良くなってから出荷されることになります。
受け継がれてきた知恵やひと手間が美味しい宮内伊予柑づくりの秘訣です。
柑橘視点での臨場感溢れる「えひめ柑橘ロードムービー宮内伊予柑編」です。
瀬戸内の海と太陽に育まれ、立派な実をつける宮内伊予柑。ひとつひとつ丁寧に収穫され、急斜面の山道をモノラックで揺られながら運ばれていくまでを描いた特別映像です。是非、お楽しみください。

愛媛オリジナル柑橘の「New Face」

甘平(かんぺい)

出荷時期
1月中旬から2月中旬まで

その名の通り「甘くて平ら」な
オリジナル品種。爽やかな香りと
強い甘みのバランスがGood

愛媛県が育成した新品種で、愛媛県内でのみ生産されています。
母親の「西之香(にしのかおり)」から、薄い皮と爽やかな香りを。
父親の「ポンカン」から、果肉の歯ごたえと強い甘みを受け継いだ、 柑橘王国 愛媛の顔」にふさわしい食味を誇ります。
果皮がとても薄いため、生育中に実が裂けることも多いことから細やかで丹精を込めた栽培と管理によって、作られています。

【おいしい食べ方】
皮はとても薄いので手で簡単にむけます。
袋はみかんよりも薄く、種もないので房ごと食べられる“食べごたえのある果実”です。
柑橘が苦手な人にこそオススメしたい
愛媛の誇る自信作が「甘平」です。
「甘平」は、その名の通り実が平らなのが特徴です。大ヒット商品となった「紅まどんな」と並んで愛媛県オリジナル柑橘の中でも自信作だと思います。
薄い果皮には果汁が少ないので、むきやすく、手がよごれにくいのに、ぎっしりと詰まった実には果汁が多くて、つぶつぶとした食感や香りが楽しめます。

だから、柑橘が苦手…という人にこそ、一度「甘平」をおすすめしたいですね。
この食べやすさは、今までの柑橘にはない、新しい発見だと思いますよ。

味わい濃厚な「春みかん」

カラマンダリン

出荷時期
4月中旬から6月下旬まで

果肉はやわらかく、果汁たっぷり。
樹上で冬を超す、濃厚な味わいの
「春みかん」

温州みかんとキングマンダリンを交配して生まれた品種です。
春にみかん感覚で食べられる柑橘です。
形はみかんに似ていますが、食べれば違いは歴然。
寒い冬の間にしっかり養分が蓄えられるため、甘みが強いとともに、適度な酸味が味を引き締め、この時期には珍しいコクのある味わいをもつ柑橘です。

【おいしい食べ方】
皮はやや厚いですが、簡単に手でむけます。 袋はみかんよりも薄く、
若干種はありますが、みかん感覚で手軽に房ごと食べられます。
まだまだあります!えひめの柑橘
  • 天草
  • 八朔
  • 甘夏
  • 清美
  • アンコール
  • ノーカさん
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